About
「怖い」。
その気持ちに、理由はいらないと思っていました。
心臓が跳ねる。眠れない。まだ何も起きていないのに、頭の中だけが騒がしい。
でも--私たちが日々感じている「怖い」の、その8割は、本物の危険ではありません。頭の中で描かれた、想像上のストーリー。「不安」です。
目の前に猛獣がいるわけでも、崖から落ちかけているわけでもない。それなのに、心はざわつき、判断は鈍り、正しい道を見失ってしまう。
この本は、その仕組みを、ひとつずつほどいていきます。
第一部で、正体を知る。恐怖とは何か。不安とは何か。なぜ、ありもしない危険が、こんなにも怖いのか。
第二部で、乗り越える。振り回されないための、三つの鍵--リラックス、勇気、フォーカス。
恐怖と不安の最大の力は、「正体がわからない」ことから来ています。だから、正体を知るだけで、その力は小さくなっていく。
私たちは、ただ怖がってきただけの「チキン」ではありません。恐怖を感じながらも海を渡り、まだ見ぬ世界へ進んできた、「勇者」の子孫でもあるのです。
恐怖と勇気は、同時には発動しません。どちらに傾くかは--あなたが、選べる。
煽りません。脅しません。
「怖い!」にやられそうな、その時に。
静かに、声で、お届けします。